今回はM & A 基礎 会社を売る選択肢を選ぶ前に③赤字企業の場合をお話しします。
日本の企業の大半は赤字繰欠債務超過です。
4000万円の利益を上げている会社が儲かっている会社と言われます。
日本では約8万社くらいしかないです。
その他の会社は全然儲かっていない、それ以下もしくは赤字企業というところが非常に多いと思います。
最初に考えないといけない事が2つあります。
Contents
①構造上問題があるのか
赤字の場合は必ず問題があります。
商売に問題があります。
経費の問題もあるかも知れないし、若しくは他にライバルが多く、売り上げが立たないといった何らかの問題が必ずあります。
②出口をどうするのか
ここにM & A が入ってきます。
自主再建できない会社さんが他社に救って欲しいとなったときに、M&Aが入ってくることが多いです。
大きい会社の例だと大塚家具さん。
自主再建が難しいとなると会社の一部の部分が魅力的に思えるので海外の企業が助けてあげようと言う話になりました。
しかしそれはあくまで大きい会社の話です。
赤字借入過多から逃げないことが大切になります。
弊社に相談に来るお客さんの大半はこういった方達が多いです。
売りたい理由が商売を辞めたくても辞められない
借り入れの問題を解決しないといけない、破産したくないとか色々な理由がありますよね。
でも非常に大事なことは、よほどのことがない限り売れませんということです。
もし自分が買う立場になった時にうちの会社はこれが魅力的だと言いますが実際に査定するのも結構のお金が必要です。
そのことをビジネスデューデリ(事業性評価、価値評価)と言います。
それを見てここが儲かるからここの部分だけを売りますとなると、売った後の社長さんはどうするんですかと言った問題が発生します。
何かしらの特殊技能を持っている社長さんだと社長を従業員などとして買主側に雇用してもらうこともできます。
なのでこのくらいの給料で雇ってくださいと言う話も出来ます。
一般的な社長さんはあまり実務に入っていない社長さんが多いため、資格のない社長さんはいらないよねと言われてしまう可能性もあります。
なので実際に会社が仮に売れたとしても赤字借入過多から逃げられないことが想定されます。
じゃあ、どうしたらいいのかと言いますと、
①1番大事なのは商売を変える(仕事はお客さんが作るもの)
よく売上高で自分が物を売ったとかサービスをしたものの総数ばかり言う社長さんがいますが、実際はお客さんが買ってくれた総数が売上高です。
どのようにして自分の会社に集まってくれるお客さんに1番良く適したサービスが提供できるかが大事です。
それがズレているから儲かっていないことになります。
儲かる仕事なら何をやってもいいと思います。
②法的整理(破産・清算など)
実際に弊社に来た相談の例で、その方は6000万円の借入がありました。
かなり問題があり返済するのに20年以上かかる方がいました。
社会保険がものすごく延滞をしていて3時間4時間かけて話あった結果、1回破産しましょうと決めました。今ではその方も破産して良かったと言っておられます。
理由としては、6000万円の借入を返済するのに20年以上かかるため、1回破産させてしまってそこから預金を積み上げていけば20年以上返済で苦しまずにやり直せるからです。
破産も再生の1つですので、その方は今会社を購入できるくらいまでになっています。
③徹底してリスケする
破産したくない人がいるのならそれは頑張って返し続けていく限りは破産しなくてもいいです。
信用金庫さんの理事長とお話しをする機会があるのですが破産を選ばせない取り組みをしている銀行もあります。
借金を塩漬けにしておいて儲かった中からちょっとずつ返していく。
商売を変えて儲かっていくなら、徹底してそっちの事業に入った方がいいと言うことに賛同してくれる銀行も中にはあります。
廃業も引継ぎの1つ(黒字も赤字もない)です。
後継者がいないとか赤字企業で辞めるに辞められない、どっちにしても破綻懸念があります。
そのため、どこでどう辞めるかも実を言うと引継ぎ支援の1つだと私は考えています。
1番大事なのは逃げずに勉強をして、対処すれば必ず出口はある。
売上は苦しんで苦しんで作っていかないといけないのでそこから逃げて楽をしようと思っている事は今の勉強が足りないのかなと思っています。
私も色んな経験をしていますが今でも毎日勉強しています。
勉強してきている中の積み上げが結果になってきます。
それが最終的には黒字化していき、借入の呪縛から解かれるのではないかと思っています。
お金の問題は必ず解決できます。
まとめ
①今の環境から逃げない
会社を売りたいと思う赤字企業の社長さんは絶対改善の相談からされた方がいいです。
私もいろんな商売の変え方を知っていますので今後もご紹介していきたいと思います。
②今までの自分を捨てて商売を変え、勉強して稼ぐということが大事です。
③上手に生まれ変わり、どっしり構える(廃業も M & A も大差ない)
最近は300万円でも小さい会社を買いなさいと言うミニ M & A と言う言葉が流行っています。
このような会社でも魅力があるからと来られますがそういう人から買手を守っていくことも弊社の仕事です。
売り手と買い手が同じように幸せになっていこうと思うと赤字企業の社長さんも今のところからマーケットにあったように上手に変えてその後、廃業しようが売ろうが別にどっちでもいいよと言えるような人生を歩んでいただきたいなと思います。