赤字企業が融資を受けれるようになる考え方を鍛える動画

 
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先月より急激に増えてきている相談に当月内に資金が枯渇すると言った資金調達の相談内容で、その相談の中で自分も過去に破綻懸念先に対する融資を対応したことがあるからこそわかることも出てきたんですね。それにはどんな赤字企業でもポイント抑えれば融資を引き出せることができると言う話のヒントにもなるのですが、そこで今回は資金繰りが苦しい赤字企業が融資を受けれるようになる基本的な考え方と、銀行を含めた資金の出し手との交渉手法について皆さんと一緒に勉強していきたいと思います。

 

Contents

1.資金繰りが逼迫した会社の融資相談を受けたときにこんな協議をしている

まず最初に資金繰りが逼迫した会社が融資の申し込みをしたときにその担当者はどのような内容の事前協議を支店長や上席としているかと言う解説をするのですが、結論から言うと3つのことを協議してます。1つ目が保全です。例えば今の残高が30,000,000円の会社が10,000,000円の資金繰りを安定化させるための融資の申し込みをしたとします。しかしながらこの会社は大幅な債務超過で、かつ資金繰りが良くなっていく見通しが立たないと言う状況だったとします。そうするとこの30,000,000円の保全の内訳がすべて保証協会付だったとすると、まずこの銀行からの融資は出ないと考えられるんですね。なぜならば潰れてもらった方が全額回収できるからと言うことが想定されるからなんですね。ではこれが保全の内訳の20,000,000円が保証協会で10,000,000円がプロパー資金だったとしたらどのように考えるかと言う話なのですが、過去のピークの貸出金の残高と比較してどのような内容なのかということを考えます。今回の場合は3年前に40,000,000円のピークがあったと考えます。この40,000,000円の融資が出ていたときの月の売上高が30,000,000円だったとします。そして今回の借り入れの申し込みの時点で売上高が25,000,000円位だったとします。そうすると満額の10,000,000円までとは言わないまでも7,000,000円とかその辺の金額は融資の対象になってくるんですね。このようにピークの中で融資を対応することをピーク内対応と呼んでいるんですね。まとめると保全と過去の返済ぶりをバランスよく見た上で、いくらまでのリスクが取れるかと言う考え方を最初に行っております。2つ目が事業の継続性です。例えばこの10,000,000円がなぜいるのかと言う資金使途なのですが、今回は買掛金支払い資金を月末に必要になるといった内容のものだったとします。この時に銀行員が見ているのはこの単月での10,000,000円だけでなく、最終的に半年間の間でどのような資金の出入りをするのかといったところを見ているんですね。例えば10,000,000円を融資すれば半年間の間、ちゃんと解決すると言う話であれば10,000,000が出ると言う事はあるのですが、10,000,000融資をして3ヶ月後にさらに5,000,000円足りないとかそういったことが想定されるのであれば、まず融資しないということが想定されるんですね。3つ目が仮に資金がない場合。具体的に言うと今回の申し込みの10,000,000円がなかった場合この会社がどうなるのかといったことです。今回この10,000,000円がない場合は、確実に外注先や買掛先から相手にされなくなるといったことが出てきて、事業が継続できなくなる。もっと言うと地元に家族が住めなくなるとかそういったことが想定されるとします。資金繰りが本当に苦しい会社が融資を申し込むと銀行の支店内ではこのような3つのことを判断基準として支店長や本部と事前協議をして結果を出しているんですね。まとめるとお金がなかった時にどうなるのか、そして今回のお金を融資すれば半年位の資金繰りが回るのかどうかを精査する。そしてもらっている担保と融資の残高と、過去の返済ぶりのバランスを見た上ででは今回はどのような対応をするのかということを総合的に判断しているというのが現場で起きている話なんですね。それではこのことを踏まえてどのように対処すればいいのか、どのように資料を整えていけばいいのかといったお話を次の話で解説します。

2.このことを受けてどのように対処するのがいいのか

では先程のような銀行の協議内容に対してどのように対処するかと言う話なのですが、結論から言いますと2つの対策を立てないといけないことになるんですね。まず1点目は資金繰りです。資金繰りの中でも特に大事なのが日繰りと言いまして1ヵ月の中の日ベースでの資金繰りを作ると言うことが大事だと思います。これは資金繰りが本当に苦しい会社では私どものような資金調達コンサルは日常茶飯事で作っている資料なのですが、通帳の残高とほぼ連動していると言っても過言ではない位精密な資金繰りをつくります。これによって日々の資金繰りをどのように良くしていくかと言うことを努力しているアピールにはなってきます。それと同時に3ヶ月から半年ベースの資金繰り表を作っていくと自分の資金繰りがどこに問題があるのか、例えば外注先に対しても今月の支払いを来月まで待ってほしいと言うと、外注先にも資金繰りがあるので自分の売り上げが入らないと言うことがわかると他の資金の獲得を動かないといけないと言うことになるから信頼が失墜すると言う原因になりますので、常日頃から3ヶ月先の資金繰りを上手にコントロールすると言う癖をつけていくためにもこの事はやらないといけない手段になってくるんですね。それともう一つが、売り上げをどのようにして作っているのかもっと言うと売り上げを拡大させるもしくは利益を拡大させるための具体的な施策。今取り組んでいることをしっかりとまとめてアピールすることが大事だと思っております。赤字企業。資金繰りに窮している会社が、6か月分位の資金繰り表を作るとこのようなことが出てきます。例えば毎月10,000,000円位の売り上げを上げている会社があったとして、今月末に5,000,000円の資金ショートが発生する見通しにあったとします。そこで500万円以上の融資をしたとします。そうすると6ヶ月後にまた5,000,000円の資金ショートが出るなんてことがあったりするんですね。だからこの毎月の10,000,000円の売り上げをどのようにして11,000,000円にするとか12,000,000円にするとかそういった具体的な行動を起こしていることをアピールすることが銀行から見ると足元から着実にやれることをやっているので応援したいと思う気持ちになってくると言う現象が発生してくるんですね。何が言いたいのかと言うと、銀行内で行われている協議も実際に作成されている稟議書も人間が作っているものなので、必ずと言っていいほどちゃんとしたストーリーがあるので、このストーリーを作るお手伝いを社長自らがする必要があるんだと言うことだと思っております。もっと踏み込むと銀行が融資したいと思う企業に普段からなっておけば赤字企業であってもちゃんと融資が出ると言う仕組みなんだろうと思っているんですね。では銀行が融資したいと思う企業はどんな企業なんですかと言う解説が次のお話になるのですが

3.銀行が融資をしたいと思う企業になるために必要なこと

銀行が融資したいと思っている。少なくとも何とかしてあげたいと思う企業の特色というのが個人的には2つあると思っておりまして、まず1点目がいつでもちゃんと行けばその社長さん本人に会える。そしてちゃんと事業をやっていると言うことが目に見えてわかること。そして2点目が自助努力をやっていることが試算表などで改善の兆しが見えるこです。このことを専門用語で事業実態把握と言うのですが、この一生懸命社長自らがやっていると言うことが銀行員が自らわかっていると、現段階で赤字決算であっても、ちゃんとキャッシュフローを作り込んでいく努力をしているのであれば一定以上の融資が出るように銀行側の方が努力をしてくれると言うことが多いんですね。弊社の取り扱っている案件でこのような話があるんですね。これは甲信越地方の会社の話なのですが、約3年ほど前にある会社の社長が自分の会社の従業員に会社を譲ったと言う話がありまして、3年前の会社の決算の内容と今年の会社の決算内容はそんなに変わらないもしくは現時点の借り入れの残高の方がかなり多いと思うのですが、今現時点の決算の方が銀行が積極的に融資すると言うことがあったんですね。これはちゃんとした理由がありまして、1点目が今の社長が毎日自分の事業を一生懸命運営していることをその銀行の支店の支店長代理がちゃんと見ていると言う背景があって、この社長さんに対して応援したいと言う気持ちが働いていること。そしてもう一つ。これが大きいのですが過去の3年前の赤字の内容が、前社長の経費の無駄遣いが非常に多かったために赤字になっていると言うことが決算書上でわかっているため、今の段階ではすごく大きい債務超過の状態なのですが、明らかに経費が削れているというのが試算表でわかっているので、融資した資金が変なことで社外に出ないと言うことが明らかにわかるのでこの会社に融資をしたいと銀行が思っていると言う背景があるんですね。具体的に言うと年商は70,000,000円位の会社なのですが、借入金は現段階で35,000,000円位そして今回の融資申し込みで20,000,000円の融資が出るということがもうほぼ決まっていると言う実態があります。何が言いたいのかと言うと、資金繰りが苦しいのも利益が出ないのも全て日々の会社の活動の結果であってちゃんと改善する。その改善内容がしっかりした内容のもので何かしらの結果が出ているのであれば、金融機関もそれに沿ったストーリーを描くといった背景があって、逆にそこが分かってもらえるような銀行との関係性づくりが大切なんじゃないんかなと思っております。

 

4.まとめ

それでは今回のまとめになるんですが、逆の立場になって考えることが必要で、あなたが融資担当者だった場合に、自分の会社にどのような審査を考えてどのように協議をするんだろうかと言うところをしっかり抑えて行動すれば普段からの行動も何をやればいいかと言うところが見えてきますし、逆にそこが見えていれば会社から資金が抜けていくと言う現象がだんだんなくなってくると思っております。もっと言うと資金繰りと言うのは日々向き合うと言うことが大事で、日々向き合って毎日補正していくとちゃんと解決するものなんだと思っております。だからこそ日繰り表と資金繰り表と言うのは作っておく必要があって、資金繰り表が常にプラスになると言うところを確認した上において事業を1年ベースで運営する。そして最終的には長期経営計画を作って事業運営すると言う方向性に持っていくことが大事なんですよと言うことが言いたいです。まずはこの辺。資金繰り悪化の原因究明とそれに対応する資金調達に関しては一定以上の実績がございますのでお気軽にご相談いただければと思っております。概要欄のリンクからでも対応できますし、この上の電話番号にかけていただければスタッフが対応してくれます。現在1日3件から5件程度の相談を受け付けているのですが、先日ホームページのお問い合わせ欄を更新しておりますのでこちらからお問い合わせいただいた方が迅速な対応ができると思います。どちらから問い合わせいただくにしても、事前に決算書や試算表のご準備をよろしくお願いいたします。あとメンバーシップのご登録ありがとうございます。順調に加入頂いておりありがたく思っております。この日曜日からメンバーシップ様の定期的な動画配信を行っております。今回の動画に関しては、令和の徳政令と言えるような制度が出ておりますのでそこをにだいめと会話している動画を出しております。メンバーの方はぜひ見ていただければと思っております。今後も毎週日曜日に3代目や専務の入矢と一緒に動画を配信していきたいと思っておりますので、メンバーシップのご登録を引き続きよろしくお願いいたします。

 

 
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