【失敗しないM&A】引き継いではいけない事業の例!

 
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皆さんこんにちは!
経営資金に悩んだときに一番最初に見るサイトを運営しております山本です。

前回何回かに分けて、会社を買うときに銀行が融資をつけるとき、
どういう審査をしているのかというポイントについてお話させていただきました。

今回からは、【失敗しないM&A、引き継いでは行けない事業の例】
というのを何点かお話させていただきたいと思います。

M&Aという成功率というのは30%くらいで、
残りの70%の方っていうのは、ことごとく失敗しているんです。

そんな中で、成功したらものすごい事業伸ばせるんですが、
失敗するとほんとにもう買った事自体が無駄・・ということになりますので、買い手さんの戦略というのを一緒にどうやって作るかというところが非常に大事になってきます。

今回はお客さんがいいじゃないかと言っていても、
弊社がこれは絶対やめましょうと言ってやめた例をちょっと何点か上げていきたいと思います。

皆さんM&Aで失敗したくないという風に思われている方は
これを見るとどういう会社を買ったらいいかというポイントがよく見えてくると思いますのでぜひこれを見てお役に立てていただけたらなと思っております。

それではこちらを御覧ください。

これ今回とてもわかりやすい例かなと思っているのですが、
耳鼻咽喉科の売り案件です。
年商が2億円くらい、キャッシュフローは7000万円くらいある会社でした。
従業員は7名くらい。最近は人不足で資格者がいるんだったらどんどん取りたいみたいで、人件費は一人頭500万くらい×7人で3500万くらい。
この会社すごいのが価格が3000万くらいで出てたんです。

ちょうど私どものお客さんに耳鼻科の開業を視野に入れている方がいらっしゃいまして、
「これ3000万円だからいいじゃないか!」という話になりました。
それを見て私どもがいやいやこれはまずいな、と思いまして
止めてから、独立支援の方にもっていって、成功したんです。

じゃあどうしてこの会社買わなくてよかったのかというところに
スポットをあてて考えていきたいと思います。

まず普通考えたら3000万という価格に対して、キャッシュフローが7000万だったら、半年くらいで元取っちゃうえるじゃないか、という話なんですけども、実をいうと、年収2億というところが非常に曲者で、自由診療が大半だったんです。

自由診療が多いということはどういうことかというと、
耳鼻科だと、味覚障害で亜鉛を処方したり。
ちょっとした保険診療外の治療をしているという病院は
付加価値が非常にかかってくるので、ここのキャッシュフローが7000万円という格好でてているんだろうと思ったんです。
聞いたらまさにそのとおり!
自由診療が全体の7割ぐらいを締めていたんです。
これってどういうことかといいますと、
売り手さんはそういう事業ができる/技術を持っている
でもこういった事業というのはやっぱりお医者さんの腕についてくるくるわけですから、この2億という数字が早い話、ほんとであって嘘になるんですね。
だって自由診療できないっていうことで、保険診療しかできませんよということになると、周りの立地から考えたら多分半分くらいしか来なくなるんじゃないかと考えたんです。

そうなってくると、3000万という価格というのが合うのか合わないのかということになると、お買い得感はないかなと思ったもので、これはやめましょうということでやめてもらいました。

結局6000万くらいかかったんですが、このお客様は独立したんです。
今考えたら独立してよかったと言われております。
なんでかというと、ここは3000万で買っていても、
やはり保険診療に事業のモデルを変えようと思うと、もう数千万くらいお金がかかると売り手さんは判断してたんでしょうね。
だけどやっぱりわざわざ例えば大阪とかにいらっしゃる人が広島県まで来て
6000万かけるんであれば、大阪で6000万で自分が知ったところで商売したほうが0から思ったものが建てられますよね。
だから何も無理をしてオペレーションコストが高いところでお仕事を引き継がれるよりも新しくやったほうがいいですよ、ということになるんです。

こういったケースは結構多くてですね、
表向きキャッシュフローが出ているからといって、キャッシュフローを生んでいる仕組みをやっぱり理解するということが非常が大事になってきます。
逆に仕組みがしっかりしている会社であれば、
500万くらいの会社であれば1億くらいまで事業の売上を伸ばすことができるという風になります。
ですからM&Aというのは振り幅が大事だと私は思っておりまして
そのためには買い手さんと常日頃色んな「MAS」っていうんですけど
マネジメントアドバイザリーサービスという色んな相談業務を行う中で
これだったらこの会社買ったほうがいいじゃないか、とかですね
逆にその会社さんが何本か事業を持っているんだったらこの事業を売ったほうがいいんじゃないかとか・・・
そこから全体の長い5年くらいのスパンの中での戦略を考える中で
売ったほうがいい買ったほうがいいというような方向性に持っていったほうが
長い目で見たら成功します。

少なくとも失敗しなくなってきます。
どの人にも言えることなんですが、事業っていうのは負け方っていうのが非常に大事になってきます。
やっぱり僕の師匠なんかもそうなんですが、今あるところでコンサルやってて結構有名な方なんですけども、生徒さんの事業で70%くらい失敗しているんですね。
だけど30%はものすごく成功してて、やっぱり何回も失敗したくないと思う中で上手な負け方をしているからやっぱり最終的に勝ったときの利益が大きいってことになってきます。

そのためにはこういった売り物件の情報というのを
最近はバトンズさんとかトランビさんとかプラットフォームがありますので
その売り手さんの情報を見ることによって、『この経営者は言ってることは切実なんだろうけど、自分だったらその会社をどうやって運営していこうかな』という目線で見ることが非常に大事になってきます。

その目線は絶対に違うと思っておいてください。
見た中で人に聞いてみよう、専門家に聞いてみるということが非常に大事になってきます。
弊社もメールで相談は無料で受け付けておりますので、
こういった会社を買おうと思っているんだけど失敗したくないので
自分の考え方はこれであってるかどうかというところを聞いてみていただけたら全力でご相談に乗らせていただこうと思っております!

今回は専門的な分野での買わなくてよかったという例をお話させていただきました。
逆に今度は買って失敗したんだけど、どうやってリカバリーショットを打ったのかという話をさせてもらいたいと思いますのでよろしくおねがいします。

 
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