いきなりステーキ 仕入先の社長からお金を借りる 金融機関で借りられない 破産を防ぐお手本

 
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みなさんこんにちは。喜創産業、山本将司です。

今回は破産せずに現状を打開する方法、いきなりステーキ!の実例についてお話します。

過去に何度か、いきなりステーキ!(ペッパーフードサービス)の資金繰りについて動画を出させてもらいましたが予想通り資金繰りがしんどいみたいです。

今回は6月にペッパーフードサービスがとった手法を紹介させていただくとともに資金繰りが行き詰った企業の対処法について皆さんと一緒に勉強していきたいと思います。

今日は主に4つのことについてお話していきます。

Contents

足元の資金繰りのおさらい

ペッパーフードサービスは12月決算なので、本来は3月で第1四半期の決算短信が出ていないといけません。

しかしながら今回はコロナの関係で延期扱いになっています。

12月の決算時点でどのぐらい資金繰りがおかしかったのかをおさらいしたかったのですが、

今回は2019年12月の決算短信をもとにどのぐらい資金繰りが当時悪化していたのかをお話していきます。

まず単純に考えていけばいい話なんですけども貸借対照表の中で一年間の中で支払わないといけないものがいくらあるのかということに対して会社が現預金をいくら持っているか換金性の高い資金をいくら持っているかというところを検証すれば分かってくるんですが、

昨年の12月時点でこちらの会社の支払わないといけないものは買掛金が65億6200万円、

1年以内に返済する借入金が32億8100万円、未払金が10億800万円ということでこの時点で1年間に支払わないといけないお金は108億円ありました。

それに対して手元にどのくらい換金性の高い資産と現預金を持っていたかですが、現預金が24億6900万円と売掛金が22億8600万円、合計が47億5500万円で、支払わないといけないお金の半分ぐらいしか資産を持っていないんです。

ということは、6ヶ月で資金が枯渇することになります。

去年の12月から起算して6ヶ月ということは今月です。

他の解説者や私どものようなコンサルの人も今月どうなるかを注目していましたが、今月結構大きな動きがありました!

この動きが今回2つ目のお話しになります。

資金繰りが本当に行き詰まった時にすること(ペッパーフードサービスの実例)

資金繰りが行き詰った時にどう対処してどこに頼んだらいいのかの手順と手法についてお話します。

今回2つの大きな動きがありました。

1つ目:組織変更および役員の人事異動に関するお知らせ

2つ目:資金の借入に関するお知らせ

結構他のYouTuberの方もお話していますが、銀行ではない村上さんという謎の人物から20億円も借りています。

私が良く言うプライベート・エクイティという手法になるんですが、

2つの資料を基に資金がショートしそうになった時、対処しないといけない3つのポイントについて勉強していきたいと思います。

1点目:影響が大きそうなお金持ちの人に支援をしてもらう

今回ペッパーフードサービスが借り入れをしている村上さんがどんな人なのかということになるんですが

こちらの資料を見て見ますと株主でもあり、主要仕入先であるエスフーズ株式会社の社長さんらしいです。

ここで想像してみて欲しいのですが、仮にこの会社がなくなると(ペッパーフードサービス)主要販売先がなくなる事になりますよね。

資金繰りが苦しい人がプライベート・エクイティをどのように探していくのかですが、商流の中から影響が大きそうな人に支援を頼むことが1つの方法としてあります。

2つ目:確実性・換金性の高い保全を自社の決算書から見つける

今回村上さんが20億円ものお金をポーンと貸してくれたかが非常に大事ですが、

借入れに関するお知らせを見たらわかるのですが、無保証で有担保と書いてあります。

「有担保」保全を何で取っているかを皆さんお分かりでしょうか?

これは期間を見たら私は大体容易に想像できると思いますが、「売掛金」です。

これはあくまで私が想像と経験の中でこうなのではないかと思っているのですが、飲食業の売掛金はクレジットカードの未収入金(売上)になります。

ここの保全を取っておくと黙っていてもクレジット会社から振り込まれてくるので保全の換金性や流動性が非常に高いことになります。

今回の場合は、年で資金繰りを見るより、月で資金繰りを見ていかないといけないので、この手は非常に有効な手だと私は 思っています。

3つ目:自社の中で良いところを分けること

ペッパーフードサービスは2つの事業を持っていますが、ペッパーランチ事業を(株)JPという会社を新しく作ってそちらに移行しています。

これは良いところをくりぬいたということになります。

このことには2つの利点があるんですけども

1つは良いところを売却して資金調達することができます。

逆のパターンで

もう1つは仮に悪い部分が資金ショートしたとしても良い部分が生き残ることができるのでどちらの方向に行っても会社が生き延びるには非常に有効な手だと思います。

2つ目の手法を使ってしまうと計画倒産と言われるリスクもあったりしますが、この方法はいろんな業界で使われています。

特に建設業で多く使われています。

建設業でどんなことが想定されるかですが、景気が良い時にいろんな商品用の土地を仕入れますが、これをもう何年も売ることができないことで借入金が土地とかに当たっているがためになかなか資金繰りがうまくいってないことがあります。

これを仮に赤字で売ってしまうと経営審査の点数が減少します。

そうすると公共工事を取りにくい現象が出てしまうので全体の決算の中から稼いでいる部分だけを出して資産の部分は固めてしまいます。

儲かっている部分の利益の中から少しずつ返していくことをよくしています。

その中から仮にポーンと土地が売れたとしたらその土地を売った中からさらに借入を圧縮していく手法をよく取ります。第二会社方式やグッド・バッド方式という手法になります。

バッドの部分に対し、破産せずに辛抱強く返済していくという方法を採用している金融機関もすごく出てきていてトレンドになっています。

当然分けたバッドの方を整理していく、法的に整理していくことが主流になってきますが銀行から考えると引当金をそんなにしてなかったり、この収益力だったら15年以内に返せるからここの部分は塩漬けにしてもいいよなど、交渉の中で破産せずに済むことが起きえます。

まとめと私なりの考え

最後にまとめですが今回は一般に使われる事業再生の方法を皆さんが知っている会社が採用していたのでこれを参考にしながら勉強しました。

この方法は皆さんが普通に銀行と交渉すれば使えるわけじゃなく、この方法を採用しようと思うとそれこそ専門家に相談することが一番良いと思います。

なぜなら中小零細企業の最大の支援者、投資家、発言力を持っているところは銀行が多いです。

これをやるには非常に高度な銀行交渉が必要になってきます。

分けた後で1つのものを2つに分けたからと言って15年とか規定の年数でちゃんと返せるのかどうかです。

そこがはまらなかったら整理してくださいという風に行きかねないです。

だからこそ絶対に良くするという覚悟が必要ですし、ちゃんと実現性が高い経営改善計画が伴わないとできないです。

今回のペッパーフードサービスのグッド・バッド方式の採用はいきなりステーキの部分の廃店にものすごくパワーをかけてやっていく覚悟の表れだと個人的に思っております。

覚悟を決めたり、ちゃんとした計画を書くにはちゃんとした相談相手が必要です。

本気で今の状況を打開したいと思われてる方は是非弊社までお気軽にご相談頂けたらと思います。

お知らせ

建設業関係の方で資金繰りに悩まれている方は是非、お声がけ頂ければと思います。

弊社のプライベート・エクイティになって頂いている方の結構な方が建設業周りにいるような方が多いです。

例えば仕入れができない、下請けが構築できないとお悩みされてる方がいらっしゃったらぜひ一度お声掛け頂ければと思います。

弊社のプライベート・エクイティとなってくれる社長様もしくは企業様を募集しております。

今回の村上さんみたいなお仕事です。

オルタナティブ投資業と呼ばれている業種で、プライベート・エクイティとなってくれる企業様もしくは社長様には2つの大きなメリットがあると弊社は考えております。

専門家が一定の保全、企業価値を算定した上で投資をしてもらう、もしくは企業を買ってもらうことになります。

一般のネットに出ているようなM&Aの案件よりも随分安く企業が買える、企業に投資できるメリットがあります。

業況不芳の会社の社長の出口を作りながら会社の従業員も守ったりなど非常に社会貢献性の高いお仕事だと思います。

詳しいお話を是非個別にさせていただきたいと思っておりますのでご興味のある方は、是非弊社ホームページのM&Aの買いでお問い合わせ頂ければ幸いです。

それでは最後まで見て頂いてありがとうございました!

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