大人気ドラマ:半沢直樹を解説 黒崎検査官のモデルと銀行検査の実態

query_builder 2020/08/31
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みなさんこんにちは

今日は、半沢直樹解説!銀行検査の実態についてお話します。

大人気ドラマの半沢直樹が、7月9日より第2部が放映されましたですね。

もう第1部から大変な人気で作家、池井戸潤の金融機関時代の経験も活かせていると思っているんですね。

この半沢直樹の中でよくある話が出向。

競争が激しい銀行の中で出向を言い渡されるともう片道切符でですね

帰って来れないとか、もう人生終わったみたいな話に見えているんですが

実際には出向も悪い話ばかりじゃないんですね。

今回は半沢直樹のストーリーをおさらいする中で実際の世界はどうなのか企業活動をする中での

出向のメリットについてみなさんと一緒に勉強をしていきたいと思います。

今日は主に5つのことについてお話します。

1半沢直樹についてのおさらいとモデルについて

2銀行員にとっての出向のパターンと最近の傾向について

3企業にとっての出向のメリットとリスクについて

4山本が経験した実際にあった超絶ビビった出向の話

5まとめと私なりの考え方について

半沢直樹についてのおさらいとモデル

それでは早速始めていきたいんですが、

半沢直樹というドラマがどんなドラマなのか、どんな人がモデルだったのかについてお話します。

半沢直樹は元々、作者の池井戸潤の銀行員時代の経験をもとにした「オレたちバブル入行組」から

スタートしている番組で、今放映しているものは「ロスジェネの逆襲」「銀翼のイカロス」の2つなんですね。

実際この話には三菱東京UFJ銀行取締役常務執行役員の半沢淳一さんと、今のSMBCに在籍していたと言われており

150人抜きをしてですね、大出世をした元銀行員で作家の加藤直樹さんの2人がモデルだという風に言われています。

様々な競争がある中で破れるとすぐに片道切符で出向という話になるんですが

今現在は半沢直樹も東京セントラル証券に出向している状態になっていますね。

原作では半沢直樹はまた本社に戻ってくるんですが、これ見てみなさん何か疑問に思いませんでしたかね?

出向って悪いことなんですか?ということなんですね。

実は金融機関にはいくつかの出向のパターンがあります。

銀行員にとっての出向のパターンと最近の傾向

銀行員にとって出向のパターンは私の経験上、4つのパターンに分かれてくると思っております。

1今回の半沢直樹にある懲罰的出向

半沢直樹の第1部では、大和田常務を役員会議の万座の席の中で土下座をさせたことが上司への配慮を欠く行為として

東京セントラル証券へ出向させられたという話になるんですが、実際によくあるパターンが

セクハラやパワハラの加害者であるとか、銀行員として採用から問題のあった行員ですね

机の上が片付けられないとか、自分のことしか考えられずに協調性が足りないとかそんな感じな人が例えば企業の情報とか個人情報の流出をやってしまったとか、そんな感じで出向するパターンですね。

この場合は銀行の関連会社に出向する場合がほとんどなんですね。

では、これが片道切符なのかと言うとそうではないんですね。

大抵のケースでいくと戻ってくるケースが多いと言えます

でも半沢直樹みたいに大活躍をして戻ってくるのかというとそうではなくて、ほとぼりが冷めたとか銀行員としての適正が戻ってきたとかそういった理由で戻ってくるんですね。

大体、戻ってくる時には噂が広まっているので非常にやりにくいんじゃないかな

という風に個人的には思っております。

2年齢によるもの

大体の銀行には役職定年というものがあって、55歳ぐらいで役職定年するんですね。

52歳ぐらいから55歳ぐらいにかけて突然人事からお声がかかってくるんですよ。

それで出向するといったケースです

これには2つのパターンがあって、関連会社へ行くパターンと親密先へ行くパターンです。

親密先に行くパターンは社長に気に入られるとゆくゆく取締役になれたりするので銀行員からすると嬉しかったりするんですね。

謄本に載れる人物になれたと言った意味で喜ばれます。

関連会社に行く場合には出向先によってずいぶん運命が変わってきます。

例えば預金役席と言って窓口の女の子の伝票をチェックする役割の人が保険関連の会社に行ったりすると

ノルマがあったりするのでそのノルマに耐えられずに転職するケースが多いです。

私の経験上で行くと、住宅ローンの保証会社とかリースの会社なんかに行くとそれなりに面白かったりします。

3ポストチャレンジ

自分で希望を出して出向するパターンです

例えば特殊な仕事、サービサー業務とかベンチャーキャピタル業務とかの社員として

出向して特殊な業務を身に付けるパターンです。

ある程度の規模感のある銀行になると定期的に募集をしておりましてそれはもう結構な競争率なんですね。

ちなみに実力があるから受かるという訳じゃなくて、その視点から見て代わりに

その仕事ができる行員がいないとか今後もこの仕事をやる人間として銀行としては育てていきたいとか

そういった銀行の方針と違うという話になると行かせてもらえなかったりするんですね。

ちなみに私も行きたかったところがあって手をあげたことがあるんですが止められました。

4立て直し型

最近これがすごく増えてきたと思っています。

具体的に言うと経営改善計画を作った際にアクションプランを作った社長のサポート役に回るとか例えば造船業界などの審査をやってた人に実際に造船会社に入ってもらって経理・財務を通じて効率化を図ってもらうなど銀行員が自ら親密先に入って経営の建て直しをやるケースなんですね。

30〜40代の精鋭クラスの行員がいくケースが多いんですが出向から帰ってくると幹部候補生と言いますか、管理職になるケースが多くなってきます。

企業にとっての出向のメリットとリスク

結論から言うと、メリットは世間で言うところの優秀な人材を安く雇えること。

リスクは金融機関以外で働いたことのない人を雇うので優秀といえども欲しい人材じゃないっていうことがあるかもしれないということなんですね。

例えば銀行の課長級で年収1000万円の人がいたとします。

この人がある会社に出向したとします。

50対50の出向だったとすると1000万円の50%ということで500万円の資金負担で雇うことができます。

銀行では1000万円の評価をされてる人が実際には500万円で雇うことができますよということなんですね。

ちなみに銀行側から見ると500万円の人件費削減ということになるのでお互いいいんですね。

ちなみに出向してきた銀行員と元からいた社員が一緒に働くことによって全体のスキルを上げることも最近は良いメリットになってるんじゃないかという風に思っております。

しかしながらこの手の話で1番しんどいのが元々銀行員として働いてきてるので潰しが効かないことが多いのと、銀行には主張が激しい人が多かったりするので社長の逆鱗に触れることも多いみたいなんですね。

ここで大きく道が2つに分かれて、気に入らないからといって銀行に返すケースと良薬口に苦しということでそばに置いておくケースに分かれてきます。

でも大体が返すケースが多いです。

なぜならば出向期間終了後に本当に転籍と言いますか、雇うことになると1,000万円払わないといけなくなるからです。

銀行側も一定の基準を引いておりまして、例えば「700万円だったら良いですよ」という話もするみたいなんですけども、そこまで出したくないケースが多いです。

これには色々な理由がありまして、生え抜きの重役との相性が悪い他の重役の平均年収が600万円で、何でポッと出の人がいきなり重役で700万円も貰えるんだとかそういった社内的な不和を呼ぶ話とか社長の本当にやってほしかったことと合わなかったというケースが多いみたいですね。

山本が経験した超絶ビビった出向の話

2つのお話しがありまして、

1つ目が、地銀勤務時代にあった出向でかなり優秀な行員が結構大手の会社に出向したんですね。

この会社は不動産関係の会社だったんですが当初、出向の辞令があった時には本人も若くてですね「みんなすごいなー」って言ってたんですね。

しかし、出向して2ヶ月目でその会社の財務内容が実はおかしいんじゃないかというような噂が出てきて3ヶ月目ぐらいでその会社が倒産したんですね。

これにはびっくりしました!

多分、本人も立て直しで行ってくれとかそんな話をされてなかったんじゃないかと思うんです。

実際、かなりびっくりしたんじゃないかという風に思います。

この人は一旦、人事に勤務して最終的には課長ですね、責任者になって支店の勤務に戻ったんじゃないかという風に私は思います。

2つ目が、私が法人渉外をやってた時の話で、その取引先に自分の銀行から出向していた人がいました。

すごく熱心な人で毎月、社長と一緒に資金繰り表を持ってきてもらって銀行との関係性の構築にすごく貢献してきたという風に思います。

2年が経過したある日のこと、その会社に転籍するかどうかの銀行との話し合いがあったんですが、最低年収が700万円の銀行側の提示に対してその会社は要注意先だったということもあって、もう600万円ぐらいしか出せませんとかそんな話だったんですね。

銀行側から見てもその人はすごく優秀な人だったみたいで、そんな給料だったら引き上げますよとそういう話をしたみたいなんですが、その人は社長に尽くしてこの会社を良くしていきたいと言った話でその話で受け入れてもらって転籍したみたいです。

その社長もその気持ちに心を打たれて給料は上げられないんですが重役にしてもらったという話だったと思います。

ここまで聞くといい話なんですが、どうもその後、仲違いしたみたいでクビになったみたいなんですね。

重役のクビを切ることは従業員のクビを切ることよりも簡単なんですね。

その人の普段の仕事ぶりを見ていただけに可哀想だなぁと本気で思いました。

まとめと山本の考え

資金面で悩んでいて一定の規模感のある会社にはかなり効果的な方法だという風に思っております。

実際、経営改善の現場で私も組織のヒアリングをした後に銀行に相談することがあったりします。

企業からするとその銀行員が実際に勤務する会社になりますので本質的なメイン行になります。

支援もかなり力を入れてやってくれるのと銀行員の1番の能力は調整能力なので構造的な問題を解決したい場合にはこの手が地味なんですけど、意外に効果があったりします。

今回は、半沢直樹のストーリーの中から出向についてのお話しをしました。

それでは最後まで見て頂いてありがとうございました。

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