中小企業の消滅時代と黒字倒産のリスク

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中小企業の消滅時代と黒字倒産のリスク


1. 黒字でも倒産する企業の実態
2023年に休業・廃業・解散を決定した企業が約5万社に達しました。これは2013年以降で最多の数値であり、そのうち48%の企業が直前の決算で赤字でした。しかし、逆に言えば、半数以上の企業が黒字であるにもかかわらず、廃業や倒産に追い込まれたという現実があります。黒字でも企業が倒産する背景には、資金繰りや後継者問題が大きく影響しています。


a. 資金繰りの問題
黒字倒産の一因として、資金繰りが挙げられます。たとえ企業が黒字であっても、手元に十分な現金がない場合、銀行からの借入れができず、倒産に至ることがあります。銀行が貸出を抑えた結果、黒字の企業でも返済ができずに倒産するケースが増えています。
b. 先が見えない経営
もう一つの要因は、企業が今後の成長に限界を感じ、事業の継続を諦めるケースです。この場合、経営者が将来の見通しを持てず、廃業を選択することが多いです。


2. 後継者不足による廃業
中小企業の多くは、後継者が見つからないという問題に直面しています。特に、従業員の高齢化が進む中、後継者がいないために企業を解散するケースが増えています。こうした企業が廃業を選ぶ背景について、次のように説明されています。
a. 従業員の高齢化
多くの中小企業では、従業員が年齢を重ねる中で、若手が育たず、次世代に事業を引き継ぐことが難しくなっています。これにより、廃業せざるを得ない状況が生まれています。
b. 銀行の対応
企業が廃業を選んだ際、銀行がどのように対応するかも重要なポイントです。借入れがある企業の場合、銀行との交渉が必要になりますが、十分な資金がない場合は、倒産手続きを取ることになります。


3. 銀行融資の厳しさとその対応策

銀行融資に対する厳しさについても触れられています。黒字の企業でも、資産や担保がない場合、銀行から融資を受けることが難しい状況です。また、銀行が融資を提供しない場合、企業は自力で資金を回す必要がありますが、それが困難な場合、倒産に追い込まれます。
a. 融資を受けられない理由
銀行が融資を行わない理由として、資産や担保が不足していることが挙げられます。特にサービス業や小売業では、物理的な担保が少なく、銀行がリスクを避ける傾向があります。
b. 資金繰りの改善策
資金繰りを改善するためには、早期に銀行と相談し、将来的な資金調達の計画を立てることが重要です。また、ファクタリングなどの手法を活用し、現金の回転を早める方法も効果的です。


4. M&Aと後継者問題
後継者不足を解決する手段として、M&A(企業買収)が注目されています。しかし、M&Aが成功するには、適切な買手を見つけることが不可欠です。M&A仲介業者に相談することが推奨されていますが、慎重な判断が必要です。
a. M&Aのメリットとデメリット
M&Aによって、企業は後継者問題を解決できる一方で、買手が見つからなかったり、適切な条件が整わなかったりするリスクもあります。そのため、事前にしっかりと準備を進めることが大切です。
b. 適切なM&A戦略の構築
M&Aを成功させるためには、シナジー効果が見込める企業を選ぶことや、売却価格を現実的に設定することが重要です。特に、企業の財務状況を透明化し、買手に信頼を与えることが成功の鍵となります。


結論
中小企業が直面する廃業や倒産のリスクは、後継者不足や資金繰りの悪化が原因です。黒字でも倒産する企業が増える中で、適切な資金計画やM&A戦略を立てることが、企業存続の鍵となります。特に、銀行との関係を強化し、早期に資金繰りを改善するための対策を講じることが、将来の成長につながります。


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