経営者にとって、資金繰りの問題は常に頭を悩ませる重大な課題です。資金が不足してくると、次に何をすべきか、どこに助けを求めるべきかがわからなくなりがちです。この問題を解決するためには、適切な相談相手とその相談の順番が重要です。この章では、資金繰りが悪化したときに、どのような順番で相談をすべきかについて解説します。
1. 取引先との連携が最優先
資金繰りが悪化した場合、最初に相談すべき相手は取引先です。取引先との良好な関係を保つことは、企業の存続に不可欠です。取引先に早めに相談することで、支払い条件の再調整や、支援を受けるチャンスが生まれることがあります。
多くの取引先は、あなたの会社が存続することが自分たちのビジネスにもプラスになると考えるため、取引を続けるために助けようとする意欲を持っています。ただし、取引先の反応は様々です。中には、支援を拒否する場合や、条件付きで協力するケースもあるため、事前にしっかりとした交渉準備が必要です。
2. ノンバンクの活用
次に考慮すべきは、ノンバンク(非銀行系金融機関)からの資金調達です。銀行よりも金利が高いことが一般的ですが、ノンバンクは担保に対して柔軟な対応ができ、特に不動産業などの特定の業種において有効です。
例えば、不動産賃貸業では、資産を担保にしながら、ノンバンクを利用して資金を調達することが一般的です。ノンバンクは、しっかりとしたビジネスプランと担保があれば、銀行が融資を拒否する場合でも資金を提供する可能性があります。
3. 銀行は最後の手段
銀行に相談するのは、最も最後にすべきです。
銀行は審査が厳しく、時間がかかることが多いため、急ぎの資金繰りにはあまり向いていません。
また、銀行は保証協会の保証を必要とする場合が多く、このプロセスも時間がかかります。したがって、他の方法で資金調達が難しい場合に限り、銀行に相談するのが得策です。
ただし、銀行からの融資が確実な場合は、早めに連絡を取ることも考慮すべきです。
特にメインバンクであれば、長年の取引実績に基づき、柔軟な対応が期待できることもあります。
4. 投資家との交渉
投資家に相談する場合は、銀行やノンバンクとの話がまとまった後に行うのが良いとされています。
投資家は、リスクを取って資金を提供する代わりに、明確なリターンを求めるため、しっかりとした計画を提示する必要があります。
入口(資金の使途)と出口(資金の回収方法)が明確でなければ、投資家は資金を提供しません。
経験豊富な投資家は、迅速に意思決定を行うことができますが、ビジネスプランの不備や経営者の不手際により、交渉が破談することもあります。
そのため、投資家と交渉する前に、経営者としてのスキルを磨くことが不可欠です。
まとめ
資金繰りが厳しいときには、適切な相談相手を選び、正しい順番で交渉を進めることが重要です。取引先との連携が最優先であり、ノンバンクや銀行、そして投資家との交渉も慎重に行う必要があります。これらのステップを踏むことで、資金繰りの問題を効果的に解決し、企業の持続的な成長を実現することができるでしょう。
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